海外でも読まれている日本人が書いた心理学書
【嫌われる勇気】トラウマは存在しない
まず嫌われる勇気という書籍があって、それがベストセラーになったくらいは知っていたのですが、それが心理学者アドラーの教えを分かりやすく書いた本であることを知りませんでした。著者である日本人の岩見一郎さんと古賀史健さんが考案した自己啓発本かなくらいの認識でした。
中田あっちゃんは逆にアドラーの翻訳本と思っていたみたいですね。なぜそのような勘違いをしていたかと言うと世界で443万部(日本は200万部)売れていたからです。この手のジャンルの本がこれだけ海外で売れたのは珍しいですよね。それだけで期待が膨らみます。
心理学というと難しいイメージですが、この嫌われる勇気~アドラーの教え~では哲人(哲学者目線)と青年(素人目線)の対話形式で構成されているので、心理学を全く知らない人でも分かりやすく読めます。そしてこの書籍の特徴を中田あっちゃんはこのように説明しています。
最初は青年に共感する。
後半になると先生側の気持ちになる。
確かに僕も読んでいて同じ気持ちになってそこも面白かったです。即ち言い換えると先生側の気持ちになる=アドラーの教えを理解しつつあるということなんだと思います。ちなみに動画を見てから読みました。
哲学・心理学なのにメッセージが非常にシンプル
アドラー心理学の教えは本書「嫌われる勇気」だけでも沢山あるので、あっちゃんの動画や書籍を読んで頂ければいいと思いますが、個人的に響いたのは次の3つです。
大体が自分の課題じゃない
1つ目のメッセージは「大体が自分の課題じゃない」です。これは対人関係に悩みを持っている方には試してみて欲しい考え方です。書籍のタイトル「嫌われる勇気」に通じるのですが、人は誰しも他人から嫌われたくないですよね。でもアドラーはこう言います。
自分の行動で相手が嫌うかは、あなたが決められるの?
例えば自分が食べ放題を食べてて、「あいつなんかガッツいてるよな」と嫌われる時もあれば、「食いっぷりいい」と褒められることもありますよね。それはあなたの課題じゃないとアドラーは言うのです。確かに!
もちろん嫌われないような行動を取ることもシチュエーションによっては可能かも知れませんが、どんなに努力しても嫌われる時は嫌われるし、それはあなたの課題じゃないという考え方です。
何よりも考え方が非常にシンプルで分かりやすいと思いませんか?なぜ嫌われたんだとずーっと悩み考えても、自分では解決できないこともあるので諦めよう、というメッセージとして僕は受け取りました。これが嫌われる勇気ですね。
一歩踏み出せ
2つ目のメッセージは「一歩踏み出せ」です。フロイトは過去が原因で現在の自分があると言っています。一方でアドラーは過去なんて関係なく「あなたの人生はいまここで決まる」と言っています。
過去に原因を求めてはいけない、トラウマを否定せよ、人は過去の原因に突き動かされる存在ではなく、なにかしらの目的を達成するために動いている
嫌われる勇気
そして今不幸なのは幸せになる勇気が足りない、トラウマなんてなくて今のままが楽だから過去のせいにしているだけと言っています。
いやいや笑、そんなことないでしょ笑、って思いますよね。でも一理あると思いませんか?不幸から幸福になるチャンスがあるかも知れないのに、一歩踏み出す勇気が出ず、その言い訳として過去のせいにしていることってありませんか?過去に間違いを犯したとしても、今更どうしようもできないですよね。
過去を言い訳にせず、今に集中し、一歩踏み出す勇気を出せ、というメッセージを受け取りました。
あなたは変われる
・大体が自分の課題じゃない
・一歩踏み出せ
先ほどの2つのメッセージはとてもシンプルで分かりやすいと思いませんか。僕は頭が悪いので複雑なことを考えるのが苦手なのですが、これなら何かに悩んだ時にそれは自分の課題なのか、過去を言い訳にして一歩踏み出す勇気を持てないでいるのか、ということを考えられそうです。
つまりアドラーの教えは、あなたは変われる、誰もが幸福になれる、と背中を押してくれる心理学なのです。「あなたは変われる」という3つ目のメッセージを受け取りました。
僕はアドラーの心理学をどの程度理解しているか分かりませんし、あるいは間違って解釈しているかも知れません。また、アドラーの心理学自体が正しいかどうかはどうでもいいと思っていて、自分なりに得るものがあって、それがポジティブに作用するならそれでいいんじゃないかと考えています。この動画と本を読んでよかった!
「嫌われる勇気」の続編・完結編です。青年が3年ぶりに哲人のもとを訪れ、再び哲学問答を始めます。
「嫌われる勇気」の著者である岸見一郎先生が1999年に執筆された書籍です。「嫌われる勇気」、「幸せになる勇気」と一緒によく読まれています。
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